Concept

長く人々に愛され続けている名作のソファ。
毎日の生活の中で使い込まれるほどに愛着がわき、
次の世代にまで引き継がれてきたことには、たくさんの理由があります。
まずはその理由を徹底的にスタディするところからはじめました。
座り心地の良さ、時間の経過とともに生まれてくる風合い、
いつ見ても新鮮さを失わない美しさをキーワードに、
約2年、デザイナーと工場エンジニアと対話をしながら完成しました。
小さなテーブルのような肘掛けは、リラックスした姿勢のまま、飲み物を置いたり、
メモを取ったり、本を置いたりすることができます。
そこから、"small table"と名付けられました。
少し幅をもたせ、削り出された肘掛け、前から見た後脚の位置や、
背面から見た時のフレームの太さは、
強度を保ちつつも、主張し過ぎず、360°どこから見ても美しいソファです。
"small table"は、部屋の真ん中に置かれても、自然と空間に溶け込み、
その周りで生活が営まれて行く。
居心地がよくて、多くの時間をそこで過ごしてしまいたくなる。
日常生活の中心にあってほしいと願っています。
座ったときに自然にもたれかかれる緩やかに傾斜した背もたれ。
お尻をしっかりと支えられる少し広めの座面。
一人掛けの幅は70cmと、ゆったりとした贅沢なサイズに仕上げました。
長時間座っても疲れを感じさせない、適度な沈み込みのあるクッションは、
長く使い込むほどに身体になじみ、アンティークのソファのような
独特の柔らかさが生まれる事をイメージして、
中材に使うコイルやクッションの厚みにもこだわりました。
フレームに使用した木材は、肌触りの良さと美しい白さが特徴の、
ヨーロッパ・ビーチ(ブナ)を使用しています。
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